ソウル・コレクター
ジェフリー・ディーヴァー著「ソウル・コレクター」上・下(文春文庫)池田真紀子訳 読了
帯の「故・児玉清がもっとも愛した作家」という言葉に惹かれて買った。
上巻の終わりくらいから加速度的に面白かった。
データを丹念にひとつひとつ積み上げていくような進行。ホワイトボードに描かれる犯人像がデータを追加しながら何度も繰り返し出てくるのが、最初は違和感があったが、そのうち一緒に捜査に参加しているような気分も含め、よかった。
細切れに読んだ部分もあり、事件が解決した後も本当はどうだったのか?少しあやわかりしない部分も残り、少し読み返したがまだ完全にわかったとは言い難い。もう一度読み直してみなければならないか?とも思っている。
「ニューヨーク市警鑑識課に所属するメル・クーパーは証拠物件の分析を専門としており、市警でもっとも優秀な職員の一人であると同時に、もっとも察しのいい人物の一人でもあった。」上巻p109
「横断歩道がないところで道路を横断した」にジェイウォーキングというルビが振られていた。上巻p199(丁度その日JWALKの話をY紀したところだった)
「アンドリューが何をいやがるって、情報を知らされないことです。情報さえ届いていれば、たとえそれが悪いニュースでも、文句は言わない。」下巻p114
「キーボードを叩いていた手が止まる。絵を見上げる。長い間があって、ようやく答えが返ってきた。「データというのはおもしろいものだ。人は何の疑問もなくデータを信用する」そう言ってこちらに顔を向けた。「コンピューターにデータがあれば、それは真実に違いないと考える。さらに、DNAという神が関わると、絶対に間違いのない真実だということになる。それ以上は踏みこまない。そこでおしまいだ。」下巻p293
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