三浦しをん「私が語りはじめた彼は」
三浦しをん著「私が語りはじめた彼は」(新潮文庫)読了
6話の短編からなる連作長編。
先週、いったん読み終えたのだが、最後の話を読む段になって、「村川先生」って一体誰だったっけ?という疑問がわいてしまい、数話を読み返していたら、なんだかちゃんと頭に残っていなかったことが判明して、もう一度読み直した。
全体を通じて共通する登場人物により構成されているのだが、複雑に主となる人が入れ替わりながら話が紡がれていくので、読み直したときには、人と人との関係をメモリながら読む始末・・・
金原瑞人氏は、三浦しをんのデビュー3作を読んだとき、スティーブン・スピルバーグの『激突』を思い出したそうだが、そういわれてみると確かにそう思える。
最初から最後まで、ハイテンション、ハイスピードで、ひたすら、どこまでも加速していくすさまじさ。
三浦しをんの作品は、すさまじいという表現はふさわしくないが、この説明は深くうなずける。
そして、『圧倒的にうまいから』とも。同感!
田村隆一の「腐刻画」という詩(?)も読んでみたい。
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